始めに
透析中の低血圧は、できれば事前に防ぎたいと感じることはありませんか?
透析中の低血圧は頻繁にであうトラブルの一つです。
実際の現場では、低血圧が起きてから対応することが多く、予防の視点が抜けがちです。
この記事では、透析低血圧を防ぐための基本的なポイントについて解説します。
【結論】
透析低血圧を予防するための方法としては以下のものがあります。
- 除水量を適切に設定する
- ドライウェイトを見直す
- 食事のタイミングに注意する
- 患者の状態を事前に把握する
- BV計を参考にしながら除水速度を落とす
- 透析のモードを検討する HDからOHDFやI-HDFなど
- アメジニウムなどの内服をする など
一般的に言われているものですが、透析低血圧を防ぐ方法として検討できるものを上げてみました。
【なぜ予防が重要か】
透析低血圧は一度起こると患者の負担が大きく、透析の継続にも影響します。
患者が透析をしたくなくなるなどQOLの低下にもつながります。
そのため、事前に防ぐことが非常に重要です。
【予防のポイント】
透析低血圧を予防するポイントを整理します。
・無理な除水を避ける
平均除水速度を参考にします。
平均除水速度はドライウエイト(DW)に15ml/hをかけたものです。
50kgがDWならば
50×15=750
なので、0.75L/hの除水速度を超えないように除水速度を設定します。
平均除水速度については透析医学会のガイドラインがありますのでそちらも参照していただければと思います。
大幅に超えた除水速度で除水をしているとやはり低血圧や腹痛などの症状につながることがあります。
週初めの透析では平均除水速度を超えた速度でも症状なく透析が終了することも多いですができれば超えないよう設定したいところです。
・体重増加を考慮する
前回透析後体重よりどれくらい増えているのかを確認します。
体重の増え方によっては低血圧が起こらない場合もあります。
体重の増加をコントロールしてもらうため患者指導は行っていく必要があると感じています。
・患者の体調を確認する
当日の患者の状態を確認します。
例えば、便秘をしていないかなどを丁寧に情報を収集します。
体重増加の原因などアセスメントを行うことが大切と感じています。
便秘で体重が増えていたりすると除水が進むと低血圧や胃部不快などを起こしてしまう患者さんもよく見られます。
体調に合わせた除水設定なども低血圧の予防に役立てらると考えられます。
・心機能や既往歴を把握する
心機能が低下している場合は血圧低下を起こしやすいため注意が必要です。
透析前半は収縮期血圧170mmHg 台の状態で経過していたのに突然60mmHgとなり意識がもうろうとしたり吐き気が出たりすることもありました。
心機能低下のある患者さんは急激な変化も起きやすいことがあるので注意が必要です。
【現場での注意点】
透析治療が始まる前、透析中にはこれらに注意していきます。
- 透析前の体重を確認する
- ベッド上での体動や表情など透析中の変化を見逃さない。
- BV計がついていればどのくらいBVが減少したら症状が出るのかを覚えておく。
- 患者の食事状況を確認する
- 症状が起こりやすい時間帯があるのか。
- 血液灌流量センサーの変化など
私の経験した限りでは、透析終了30分前から15分前くらいに低血圧や気分不快、足の攣りなどが起こることが多く感じます。
時間帯での低血圧は注意してみる必要があると感じています。
【経験】
透析室新人の頃は低血圧が起きてから対応することが多かったですが、事前に状態を把握することで予防できるケースが多いと感じました。
血圧低下は数分で進み急激な低下を起こすことがあり、意識障害などの症状にもつながることがあります。
観察と対策で低血圧の予防をすることで安全な透析治療を提供することができると考えられます。
【まとめ】
透析低血圧は予防が重要であり、日々の観察と設定の見直しが大切です。















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